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執筆者の写真尾飛良幸DMT

歌の時、口から出てるのはなんだ?

更新日:2022年4月24日

※このブログで紹介しているメソッドは基本的に尾飛良幸オリジナルです。


物心ついた時から、人は「声」を出しているので、実際に声の出る仕組みを知ろうとする機会はないですよ。


だいたい声に興味を持つのは、自分の声を録音して聞いた時か、人から「あなたの声は変だよ」とか「音痴ですね」と言われた時のようです。


つまり、客観的に自分の声をみた時ということですね。


 

初めて自分の声を聞いた時、私もそうでしたが、相当な衝撃を受けます。

多くの人は

・こんなにくぐもった声なんだ!

・私ってこんな鼻声なんだ!

と思うようですね。


理由は「内耳と外声」です。


人は声を発した時に、自分の鼓膜に音が届くために、2つのルートがあります。 「内耳」は、声帯から骨を伝わって「骨伝導」で音が鼓膜に届きます。

「外声」は、口から音が外に出て、外の壁などに跳ね返って、鼓膜に届くものですね。

自分では普段、この2つの音が混ざって聞こえています。

私の肌感覚では、内耳が70%。外声が30%くらいだと思います。


自分の声を録音すると、この「内耳」が聞こえません。つまり外声だけになるわけです。

そうすると自分では「くぐもっている」「鼻声に聞こえる」と感じます。


他人は自分の「外声」を聞いてますから、ボイトレでよくするべきはこの「外声」ですが、自分では「内耳」も聞こえてしまいますから、なかなか練習が難しいんですね。なので、歌の練習は誰かに聞いてもらったり、録音しながらやらないと、正しく良い声にはならないんです。


 

もう1つ覚えておくと良い、声の特性があります。

それが「アタリ」


口を開けて声を出すと、口から何が出てますか?


もちろん「声」ですが、声は「息=空気」の振動でできてますよね。

つまり、口から出てるのは「空気」です。


この空気の方向が、非常に大事で私は「アタリ」と言っています。


最近は「鼻腔共鳴」の影響で「鼻に空気を流しましょう」という解説が多いようですが、声は口から出るので、空気は必ず口から出す必要があります。


鼻に流すと「鼻声」にしかならないので、要注意ですね。


口から流れる空気も、その角度があります。

私は常に「下に」とお伝えしています。



 

声が高音になると、声が響く場所が「頭蓋骨」になります。

この時、声の出ているイメージは、同じように頭蓋骨の方向(真上)になります。


でも、アタリは別です。

どんなに声の出ているイメージが上になっても、アタリは下です。

常に下なんです。


声の出ている方向に感じる矢印と、アタリの方向に出る矢印は、違います。

つまり声を出すときに、シンガーは2本の矢印を感じることになるんですね。


この「アタリ」が上下にブレると、声が途端に悪くなったり、音程が悪くなりますよ。


こんな話、初めて聞いたという方も多いかも知れませんね。

それはそうです。ほとんど巷には出てないことですから!


ぜひ発声練習の時に試してみてくださいね。


オンラインのボイトレワークショップも、ぜひご参加くださいね。

マンツーマンの体験レッスンはこちらです。




尾飛良幸の



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