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執筆者の写真尾飛良幸DMT

「声なき声」を「歌」にのせて

こんにちは。尾飛良幸です。

以前から「音楽ライフプロジェクト」を始動させる準備を行ってきましたが、いよいよそれが、始まろうとしています。



今、全国で50万人の方が、言葉を失っているそうです。

『失語症』


脳梗塞や脳内出血などの脳外傷で、言語をつかさどる大脳が損傷されたために起こる、言葉の障害だそうです。


つまり、しゃべれない。ということです。


そして、こうした症状をお持ちの方が、全国で50万人いらっしゃるそうです。

さらにそこから、社会復帰ができる方は、3%。


そしてその復帰者の半数は、人とのコミュニケーションが取れず、仕事をお辞めになってしまうそうです。

つまり、完全社会復帰できる方は、全体の1.5%ということになります。



言葉が出ないことで、コミュニケーションが取れず、回復もほぼ無理と言われてきた失語症。

そんな苦悩の中で「社会の役に立てない」「生きている意味がない」と、鬱になってしまう方が、非常に多いそうです。


 

なぜこんな話を書いているかというと、先日とあるご縁から、倉谷嘉広さんと、清水まりさんとその旦那様、そして東京医科大学助教の大和田信行先生と、お話をさせて頂く機会がありました。

左から大和田先生、私、倉谷さん、まり先生、まり先生の旦那様

倉谷嘉広さんと、清水まりさんは、コロナ前後に倒れ失語症になってしまいました。

病院を退院された当初は、全く言葉が話せなかったそうです。

でも、今回お話した時は、普通にきちんとコミュニケーションが取れるお話をされています。


それほど言葉を取り戻されたことには、大和田先生も非常に驚かれているとのことで、過去にあまり症例がないご様子でした。


なぜここまで、回復できたか。

それは「カラオケでのリハビリ」を、行ったからだそうです。

不思議なことに、言葉は出なくても「歌は歌える!」


歌うことで

「声を出す感覚」を思いだす。

「言葉を言う感覚」を取り戻す。



倉谷さんは、まるでアスリートのようなトレーニングを日夜繰り返し、カラオケで「言葉」を取り戻してきていたのです。


清水まり先生も同様で、元々ステージで歌っていた経験を生かし、歌を歌い、動く方の手でピアノを弾き、どんどん言葉を取り戻してこられています。

先日は、リアルのライブも開催され、来月もライブをされるそうです。

まさに「生きがい」を見つけて、お二人ともキラキラと輝いていらっしゃいました。


本来、言葉を司るのは「左脳」

そして音楽は「右脳」だそうです。

なので、言葉を計算で認識せず、感覚として認識していることで、言葉が出ない人でも、歌が歌えるようです。


本当に不思議なことです。

そして、倉谷さんとまり先生のたゆまない努力が、本当に素晴らしいです。


 

元来、失語症は「言葉が出ない」ので、その当事者が自分の意思を、発信することができません。筆談という方法もあるかと思いますが、脳に障害があるため、手足が不自由になっている場合も多く、字を書くことも難しいようです。


ですので、失語症の方が、こうして自ら行動し、自分たちの意見を発信されていること自体が、前例がほとんどない『革新的な行動』なんです。


さらに驚くことに、今年2022年7月31日に、失語症の方々による「カラオケコンテスト」が開催されたのです。

しかも、オンラインで!

しかも、失語症の方が主体になって!


言葉が出ない方々が、自らカラオケコンテストを開催することは、おそらく世界初だったそうです。

応募された失語症の方は、短期間の募集にもかかわらず20名もの参加があり、当日は、最終選考に残った5名の方の歌が、紹介されました。


ただでさえ、社会との交流に失望し、もう社会との関わりを諦めてしまった方が多いという失語症の現状を考えると、この20名の方の勇気と行動力は、本当に素晴らしいことだと、私も痛感しました。



その時の様子はこちらになります↓。

ぜひ、ご覧いただきたいです。


当然メディアからの取材もありましたが、これらの取材の準備/対応なども、全て倉谷さんを中心に、失語症当事者のみなさんが、自ら動かれたことで、そのエネルギーたるや凄いです。





このカラオケコンテストを企画し、みんなを引っ張ってこられたのが、先ほどの写真にいらっしゃる倉谷さんでした。

そしてシンガーであり、音楽家の清水まり先生と協力し、この大会を成功に導かれていきました。


この大会の趣旨は大きく2つあります。


1:失語症と脳卒中のことを多くの方に知ってもらう。痴呆症のように社会的な認知が進めば、もっと支援活動が広がる可能性が出てきます。


2:リハビリが一生続く失語症の方々に、「生きがい」「人との交流」「リハビリを楽しく続けること」「回復の実感」を確実に感じてもらいたい。



とても、大事なことです。

これは失語症に限らず、人として生きてく中で、数々の困難に直面した全ての人に、当てはまることではないでしょうか。


 

今回、尾飛がみなさんとお話をさせていただいたのは、このカラオケ大会の「次回開催」に向けて、協力させて頂くためのものでした。



以前から「音楽ライフプロジェクト」を、始動させる準備を行ってきました。

「伝えたいメッセージがある人」「自分の人生を変えたい人」の想いを、歌にして世の中に発信し、そしてそれを支援してくださる「ファン」の方と共有するプロジェクトですが、まさに、この失語症のみなさんの活動を、支援するのに最適なプロジェクトです。


みなさんに、このプロジェクトの趣旨をお伝えしたところ、とても快くご賛同頂くことができましたので、全面的に協力させて頂くことになりました。

どうもありがとうございます。


さあ、忙しくなりますね。

嬉しいことです。

歌を通じて、1人でも「人生の生きがい」「勇気」「希望」を感じてくれたらと、願ってやみません!


いよいよ、「音楽ライフプロジェクト」が、始まろうとしています。

頑張りますので、応援よろしくお願い致します。




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